応援ありがとうございます!

VSR10メイプルリーフホップパッキンDECEPTICON〜伸びやかな弾道

 


 行きつけの武器庫(サバゲーショップ)でいつものようにフラフラとカスタムパーツを見ていた。以前に、いつも行っているサバゲー場の常連のN氏にカスタムしたVSRを撃たせてもらった事があり、その銃の「伸びやかな弾道」がどうしても忘れられずにいた。その常連の方いわく、「この弾道にする一番のポイントはホップパッキンの交換です。しかし、VSRのノーマルは非常にバランスが良く、そのまま使うのも十分あり」との助言を受け、私もノーマルVSRの性能に全く不満が無かったので、しばらくの間、ずっとノーマル状態で大いにVSRライフを楽しんでいた。しかし、どうしてもあの「伸びやかな弾道=ホップパッキン交換」が心の何処かに引っ掛かっており、何故か意味もなく身体が武器庫の方へ向かってしまい、パーツだけ舐めるように観察しては何も買わないで帰るという意味不明な行動を何度も続けていた。N氏が使っているホップパッキンは「メイプルリーフDECEPTICON」であるが、このパッキンを私のVSR Gスペに付けるにはバレルのチャンバー側にある「アーチ部分」を取り除く作業が必要であり、私の技術では不可能である。よって、私が自力でホップパッキンを交換する場合はアーチ部分があっても付けられるパッキンに限定される。なので、「もしも交換するならインターネットでよく見る宮川ゴムの Gスペ専用パッキンにしようかな」と武器庫内で1人で妄想していた。

 その時である。突然一人の人物が勢いよく入店するや、そのままの勢いで、パーツのパッケージや説明書き等を全く確認せず、躊躇無く、信じられないスピードで次々にマニアックなカスタムパーツを店の買い物カゴにガンガン入れていった。私は「この人物、只者では無い」と直感した。後述となるが、この人物こそが今回のブログのキーパーソンN氏(この時はまだお互い気付いてはいない)である。

 その後、私は武器庫の店員の方に宮川ゴムのホップパッキンについて色々教えて頂き、「もし買うならコレかな。」と、あるホップパッキンを手に取り、「買おうかな」と迷っていた。

 その時である。「こんちわー。声でわかりました。」と先程ほど「只者では無い」と直感した人物が私に声をかけてきた。よく見ると冒頭で紹介した常連のN氏であった。そして間髪入れずに「これを買っておけば間違いは無い」と半ば強引に私に「メイプルリーDECEPTICON」を手渡した。そして私の「 Gスペだからアーチ部分あるから使えないよ」というコメントに対し、「作業道具持ってるから、今度アーチ部分を僕が取り除きますよ。」との有難いコメントを頂き、私はこのホップパッキン購入を即決し、「ありがとう。頼む。」と作業を依頼しお礼を言った。遂に、散々ウジウジと迷っていたVSRパッキン交換計画が武器庫でのN氏との偶然の出会いにより、一気に走り出してしまったのだ!

 その後、N氏と武器庫内で30分、N氏の好意により自宅まで車で私を送って頂く道中の30分、合計1時間近くもエアガンについての色々話しを聴かせて頂き、とても楽しい時間を過ごした。

 それから二日後の休日の早朝、私はまた独り森の中でVSRのマガジンに弾をニヤニヤしながら装填していた。そして、慣れ親しんだノーマル弾道に今までのお礼と最後の別れを告げるべく、黙々と40m先のターゲットを狙い、撃ち込み続けた。ノーマルVSR10Gスペのホップ65〜70%(フルホップを100%とした場合)にマルイバイオ0.25g弾という相性抜群の設定は、決して悪く無い。

が、しかし、「あの伸びやかな弾道」と「銃をイジりたいという願望」に負けてしまうのか。

少し切ない気持ちと、カスタムへのドキドキ感が入り混じった何とも言えない心境であった。

 翌日、私は午後からサバゲー定例会に参加、早速N氏にバレルアーチ部分の除去をお願いした。N氏の大きな工具箱には様々な工具、パーツが整然と並んでおり、下手なショップより物が揃っているのではないかと思わせる程である。「VSRを分解するのは1年振りかな」とポツリと呟いた後、慣れた手つきでスムーズに分解を始めてくれた。因みにVSRの分解、アーチ切除、パッキンの取り付け、組み立てまでやって頂き、至れり尽くせり状態である。更に、パッキンとバレルの接合部分をシールテープで止めて気密性をアップするカスタムまでやって頂いた。

 そしてついに試射の時がきた。この晴れ舞台の為、私は東京マルイバイオ0.28gスペリオール弾を準備、N氏がホップ調整してくれた後に先ずはスコープを覗かずに、弾道をチェック。

「うおー!コレコレ!この伸びやかな弾道に会いたかったのだ!」

 ノーマルのホップパッキンでは決して見る事ができない「憧れの低伸弾道」。ホップレバーは50%(ホップMAXが100%とする)で、0.28gの重量弾にしっかりとホップ回転をかけ、40m位までフラットな弾道にする事ができている。ノーマルホップパッキンでは0.28gを使用する場合、ホップレバーはMAXでも40m手前でドロップしてしまっていたが、まだまだ余力があり、0.3g弾(私は使った事はない)でも使用可能である。

 そして次に20mでの命中率を確認した。N氏はスコープの倍率を最低の3倍に変え、ターゲットを撃ち始めた。「当たった!」とN氏は言ったが、いつもの直径20cmの鉄の丸いプレートのターゲットに当たる「カン!」という甲高い音ではなく「コツ!」という低い音であった。よく確認すると何とターゲットの下の太さ2cm程の支柱(私は狙おうとした事さえ無い)を狙ってヒットさせていたのである。これに関しては銃の性能も去ることながら、N氏の射撃の腕前も相当なものである。最後に弾の初速を測り、法廷内(83.5m/s)の80m/sである事を確認した。

「いいんじゃないですかね。」と爽やかな笑顔で、N氏は私にVSRを返してくれた。ホント至れり尽せり状態で逆に申し訳なくなってしまい、私はN氏に「Nちゃん、ありがとう。Nちゃんに何もお返しする事ができなくてホント申し訳ない。」と言うと「いやいや、喜んでくれる事が、僕も一番嬉しいです」と返してくれた。何とも21歳とは思えない器のデカさである。「何かの折にはこのお礼はしないと」と心の中で自分に言い聞かせ、今日のところはとにかくN氏に「感謝感謝」である。今回「ホップパッキンの交換だけでこれ程弾道に違いが生まれるのか」という状況を目の当たりにし、私のサバゲーライフにおいて非常に大きな経験となった。そして、これから少しづつ、グレードアップしたVSRの弾道を自分の身体に染み込ませる作業がとても楽しみである。

終わり





コメント

このブログの人気の投稿

若きイケイケアタッカーの後を追うオジサン(筆者)!

第12回 ソルジャーコレクション〜ARES  Amoeba

0.2g弾&強ホップでロングレンジを狙う!