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アンブッシュ専門家への道

敵アタッカーを待ち伏せ
する筆者。この緊張感が
堪らない!

 

前回ブログに記載したとおり、私は左足ふくらはぎの肉離れのケガをしてしまった。走れず、歩くのは「びっこ」で普通のスピードでは移動できない状態。早く治すには家に帰って安静にするのが一番であることは間違いない。しかし、どうしてもサバゲーがやりたい私は、「アンブッシュ専門家」になる(ゲーム中基本一歩も動かない)ことを決意した。まさにインチキ風林火山なのだ!「風のような移動」はできないが「静かなること林の如し、動かざる(ケガして動きたくても動けないだけ)こと山の如し、トリガーを引くこと火の如し」である。

さあ、フラッグ戦の始まりだ!勿論、ケガで動けない筆者は守備隊に志願し、鬼のアンブッシュをかますのだ!場所は上の写真のところ。敵アタッカーが超えてくるであろう山の、フラッグを介して反対側の山の斜面の下部、フラッグまで10m弱といったところ。敵アタッカーの最後のラッシュを食い止める場所であり、激戦必至のポイントだ。どこにも逃げられず、味方守備隊とはお互いにカバーできる射線を確保する為にある程度離れており、メディックは期待できない。「死守」という言葉がピッタリと合うアンブッシュポイントだ!敵に撃たれたくないビビリの筆者は、いつもならフラッグ近辺が見渡せ、且つ敵が近づいてこれない急斜面の上の方の濃いブッシュに隠れるが、今回はケガの為、そのようなポイントには登れない。その代わり、今回隠れたポイントは土が塹壕のようにえぐれており、しゃがめば体をすっぽりと隠すことできる。戦闘中に位置がバレても、被弾を回避することができる俗に言う「強ポジ」だ。しかしこの「強ポジ」の位置は常連さんたちにはしっかりと把握されており、隠れたと言っても「必ず一人はいる」と言う前提で襲ってくるのだから、やっぱり怖いポジションだ。

ゲーム開始。筆者は先ず音で全線の状況を把握しようと試みた。ゲームが開始されすぐに銃声が聞こえたが、どうもその数が少ない。敵味方の主力アタッカー部隊が鉢合わせすると、かなりの数の銃声が聞こえて、ヒットコールやメディックコールが同時に多数聞こえるはずだがそれがない。そして少しすると銃声も聞こえなくなった。筆者は予想した。「これは敵味方の主力アタッカー部隊は小規模な戦闘はあったものの、ほぼ無傷ですれ違い、それぞれが目指すフラッグへの進行を優先させた可能性が高い。これは何を意味するか?!

①フラッグゲットは時間の勝負になる!

②守備隊は少人数(約5名)で、ほぼ無傷の敵アタッカー部隊(約15名)を迎撃しなくてならない。

以上の戦況を予測した筆者は味方アタッカー部隊のフラッグ陥落を信じ、でき限り時間を稼ぐことを決意する。激戦になる事は確定したのだ!人数差は約3倍だが、守備隊の配置は全ての方向を警戒する為に離れ離れであり、状況によっては1名か2名で15名を食い止めなければならない状況となるケースも予想される(この予想がこの後、的中してしまう)。仮に敵アタッカーが全員固まってくることが分かっていれば、その方向に守備隊全員で応戦する事ができるが、守備隊の戦力を集中した場合、例えば2〜3人の敵別動隊がいて、別の方向からアタックされたら一溜まりもない。敵が何人でどこからくるかわからない状態で、自分の持ち場(警戒場所)を離れるか、離れないかの判断は非常に難しいのだ。

ゲームの終盤に差し掛かった時、敵が攻めてくるであろう山の頂上付近から話声が聞こえた。話の内容から敵の声であり、山頂付近で戦力を集中させているようである。こちらまで聞こえる声で話していることから、味方アタッカー部隊とは完全にすれ違い、先に山頂へ到着した常連さんが、戦力を集中させる為、初心者の方たちに指示を出しながら体制を整えているようである。

話声が止まった。「敵が来る」筆者はそう直感した。

フラッグに向かう為、敵が一気に山を降り始めた。木の揺れ、ブッシュの音が多数聞こえる。音の数から判断すると10名以上はいる。正に敵の主力アタッカー部隊が迫ってきたのだ!

筆者は敵の方向に銃を構え、トリガーに指をかけた。アドレナリン全開である。

もの凄い数のブッシュの音と揺れはあるものまだ敵の姿は見えない。

敵が一人でも出てきたら、撃ちたいところだが、こちらが撃つと撃った相手に自分の位置がバレて、すぐさまメディックされた敵(自分の位置を知っている)から反撃を喰らってすぐキル(こちらはメディックに頼れない)されてしまう。ここはできるだけ多くの敵が一度に撃てる状況になるまでギリギリまで引き付ける必要がある。アンブッシュの醍醐味である「自分の場所がバレていない」と言う最大の強み(敵アタッカーにとっては最大の恐怖)を最大限活かすのだ!間違いなく最終的にキルされてしまう運命だが、可能な限り時間を稼ぐのが筆者のミッションである。儚い運命だが、チームの勝利がこの愛銃AKストームにかかっているのだ!

先頭の2〜3名の敵がブッシュから見え始めた。この段階でこの2〜3名の敵は確実にキルできるが、ここはグッと我慢。そして完全にブッシュから姿を現した先頭の敵が辺りを見渡し、安全を確認すると後続の味方へ前進を指示。後続が2〜3名ほどブッシュから姿を現す。ここもグッと我慢。もうひとグループ待とうかと思った時、先頭のグループはフラッグへ直行せず、その手前10m程の大きめのバリケートに進んだ。「これは!」と筆者は直感した。「もしやこの大きめのバリケを最後の拠点としてここから最後のアタックを掛けるのでは?!」。と言う事はこのバリケにある程度戦力を集結させてしまったら、イコールフラッグ陥落という事になる。これは今、この瞬間が守備の最終局面となる!

この瞬間に倒せる敵は視界に7〜8名おり、後続もブッシュから姿を表そうとしている!

筆者は意を決し、トリガーを引いた!バシュ!バシュ!バシュ!

一気に5名をキル!

すぐに撃ち漏らした敵から反撃を喰らうが、ここは強ポジ!すぐに身を屈めれば完全に相手の射線を切る事ができる!しかし、こちらが身を屈めて安全な状態になっている瞬間、敵のメディックが始まってしまう。隠れているだけではまずい。勇気を持って体を晒して、こちらも再び応戦し、2〜3名をキル!。敵の連携は素晴らしく、確実にメディックを行い、その援護を後方がしっかりと行う。見事だ!

序盤の撃ち合いはこちらも顔と銃を出して応戦する事ができたが、徐々に筆者の位置を把握し始めた敵の数が多くなり、弾幕が激しさを増し、こちらはキルは回避できるが「強ポジ」から顔を出せない状態となっていった。

しかしここで、横方向に潜んでいた味方が敵アタッカー主力部隊に対して応戦を開始。味方が敵を引き付けてくれたお陰で、筆者も応戦を再び始める事ができた。ありがたい!

物凄い撃ち合いで、もう何人敵を倒したかわからない。

そしてついに敵のセミオート射撃が筆者の頭にクリーンヒット、「ヒットー!」

私の戦いは終わった。

その後、少しの間は味方守備隊も善戦するも、敵のアタッカー隊は無限増殖するアメーバのようにメディックを繰り返し、フラッグを陥落させた。

フィールドスタッフさんのゲーム終了のサイレンが鳴り響く。しかしその後スタッフ同士で話し合いが始まった。どうやら、味方アタッカー部隊もほぼ同時にフラッグをゲットした模様だ。スタッフさんの審議の結果、今回のゲームは両チームフラッグゲットで引き分けという非常に珍しいパターンとなった。 

ゲーム終了後、敵アタッカー部隊の方の話を聞いた。作戦名はズバリ「数の暴力」。アメーバのように無限増殖のようなメディックと的確な援護射撃には秘密があった。一見、15名の塊という風に見えるが実は3名1組のグループ(スリーマンセル)の集団で、1グループの3名には「先鋒」「メディック」「援護」という3つの任務があり、基本的にそれぞれの任務が作戦開始時点で3名グループの中でしっかりと決まっていたのだ。そして、敵とのコンタクトやバトルの状況で3名の任務は目まぐるしく交代し、とにかく仲間を見捨てず、必ずメディックするという凄い作成だ。また、時には臨機応変に他のグループへのメディックや援護射撃を織り交ぜ、「グループ内での助けあい」プラス「グループ同士の助けあい」というアタッカー部隊でありながら、自分たちの戦力を減らさない強固な守備能力を兼ね備えた集団であった。我々、守備隊はこの「数の暴力」作戦に屈したのだ。うーん、敵ながら素晴らしい作戦だ!

現状この「数の暴力」作戦に対抗する方法は思いつかない。しかし、何故かまたこの集団をアンブッシュで待ち構えたい。最後はやられてしまったが、AKストームを存分に大暴れさせ、とにかくスリリングで熱く、楽しかったのだ!

冒頭で述べたようにゲーム中、筆者は一歩も移動しなかったが、「サバゲーやった感」は半端ないほど強烈に味わうことができた熱いバトルであった。

終わり



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